○印南町水道事業給水条例

平成10年3月23日

条例第7号

第1章 総則

(条例の目的)

第1条 この条例は、印南町水道事業の給水についての料金及び給水装置工事の費用負担、その他の供給条件並びに給水の適正を保持するために必要な事項を定めることを目的とする。

第2条 削除

(給水装置の定義)

第3条 この条例において、「給水装置」とは、需要者に水を供給するために水道事業の管理者の権限を行う町長(以下「管理者」という。)の施設した配水管から分岐して設けられた給水管及びこれに直結する給水用具をいう。

(給水装置の種類)

第4条 給水装置は、次の3種類とする。

(1) 専用給水装置 1戸又は1箇所で専用するもの

(2) 供用給水装置 2戸若しくは2箇所以上で共用するもの

(3) 私設消火栓 消防用に使用するもの

第2章 給水装置の工事及び費用

(給水装置の新設等の申込)

第5条 給水装置を新設、改造、修繕(水道法(昭和32年法律第177号。以下「法」という。)第16条の2第3項の厚生省令で定める給水装置の軽微な変更を除く。)又は撤去しようとする者は、管理者の定めるところにより、あらかじめ管理者に申込み、その承認を受けなければならない。

2 前項の申込みにあたり、管理者は必要と認めるときは、利害関係人の同意書又は民法(明治29年法律第89号)第213条の2第3項の通知をした旨の誓約書の提出を求めることができる。

(開発等の事前協議)

第6条 給水区域内において開発行為等を行う者は、その給水方法、費用負担、施設の維持管理等について、あらかじめ協議し、管理者の同意を得なければならない。

2 前項について必要な事項は、管理者が別に定める。

(新設等の費用負担)

第7条 給水装置の新設、改造、修繕又は撤去に要する費用は、当該給水装置を新設、改造、修繕又は撤去する者の負担とする。ただし、管理者が特に必要があると認めたものについては、町においてその費用を負担することができる。

(工事の施行)

第8条 給水装置工事は、管理者又は管理者が法第16条の2第1項の指定をした者(以下「指定給水装置工事事業者」という。)が施行する。

2 前項の規定により、指定給水装置工事事業者が給水装置工事を施行する場合は、あらかじめ管理者の設計審査(使用材料の確認を含む。)を受け、かつ、工事しゅん工後に管理者の工事検査を受けなければならない。

3 第1項の規定により管理者が工事を施行する場合においては、当該工事に関する利害関係人の同意書等の提出を求めることができる。

(給水管及び給水用具の指定)

第9条 管理者は、災害等による給水装置の損傷を防止するとともに、給水装置の損傷の復旧を迅速かつ適切に行えるようにするため必要があると認めるときは、配水管への取付口から水道メーターまでの間の給水装置に用いようとする給水管及び給水用具について、その構造及び材質を指定することができる。

2 管理者は、指定給水装置工事事業者に対し、配水管に給水管を取り付ける工事及び当該取付口から水道メーターまでの工事に関する工法、工期、その他の工事上の条件を指示することができる。

3 第1項の規定による指定の権限は、法第16条の規定に基づく給水契約の申込みの拒否又は給水の停止のために認められたものと解釈してはならない。

(工事費の算出方法)

第10条 管理者が、施行する給水装置工事の工事費は、次の合計額とする。

(1) 材料費

(2) 運搬費

(3) 労力費

(4) 道路復旧費

(5) 工事監督費

(6) 間接経費

2 前項各号に定めるもののほか、特別の費用を必要とするときは、その費用を加算する。

3 前2項に規定する工事費の算出に関して必要な事項は、別に管理者が定める。

(工事費の予納)

第11条 管理者に給水装置の工事を申込む者は、設計によって算出した給水装置の工事費の概算額を予納しなければならない。ただし、管理者が、その必要がないと認めた工事については、この限りではない。

2 前項の工事費の概算額は、工事しゅん工後に清算する。

(給水装置の変更等の工事)

第12条 管理者は、配水管の移転その他特別の理由によって、給水装置に変更を加える工事を必要とするときは、当該給水装置の所有者の同意がなくても、当該工事を施行することができる。

2 前項の場合において、その工事に要する費用は、原因者の負担とする。

第3章 給水

(給水の原則)

第13条 給水は、非常災害、水道施設の損傷、公益上その他やむを得ない事情及び法令又はこの条例の規定による場合のほか、制限又は停止することはない。

2 前項の給水を制限又は停止しようとするときは、その日時及び区域を定めて、その都度これを予告する。ただし、緊急やむを得ない場合は、この限りではない。

3 第1項の規定による、給水の制限又は停止のため損害を生ずることがあっても町は、その責を負わない。

(給水契約の申込)

第14条 水道を使用しようとする者は、管理者が定めるところにより、あらかじめ管理者に申込み、その承認を受けなければならない。

(給水装置の所有者の代理人)

第15条 給水装置の所有者が、町内に居住しないとき、又は管理者において必要があると認めたときは、給水装置の所有者は、この条例に定める事項を処理させるため、町内に居住する代理人を定め、管理者に届け出なければならない。代理人に変更があったときも、また同様とする。

(管理人の選定)

第16条 次の各号の一に該当する者は、水道の使用に関する事項を処理させるため、管理人を選定し、管理者に届け出なければならない。

(1) 給水装置を共有する者

(2) 給水装置を共用する者

(3) その他管理者が必要と認めた者

2 管理者は、前項の管理人を不適当と認めたときは、変更させることができる。

(水道メーターの設置)

第17条 給水量は、町の水道メーター(以下「メーター」という。)により計量する。ただし、管理者が、その必要がないと認めたときは、この限りではない。

2 メーターは給水装置に設置し、その位置は、管理者が定める。

(メーターの貸与)

第18条 メーターは、管理者が設置して、水道の使用者又は管理人若しくは給水装置の所有者(以下「水道使用者等」という。)に保管させる。

2 前項の保管者は、善良な管理者の注意をもってメーターを管理しなければならない。

3 保管者が、前項の管理義務を怠ったために、メーターを亡失又はき損した場合は、その損害額を弁償しなければならない。

(水道の使用中止、変更等の届出)

第19条 水道使用者等は、次の各号の一に該当するときは、あらかじめ、管理者に届け出なければならない。

(1) 水道の使用をやめるとき。

(2) メーターの口径(以下「口径」という。)又は用途を変更するとき。

(3) 消防演習に水道を使用するとき。

2 水道使用者等は、次の各号の一に該当するときは、速やかに、管理者に届け出なければならない。

(1) 水道の使用者の氏名又は住所に変更があったとき。

(2) 給水装置の所有者に変更があったとき。

(3) 消防用として水道を使用したとき。

(4) 管理人に変更があったとき、又はその住所に変更があったとき。

(消火栓等の使用)

第20条 消火栓及び防火水槽は、消防又は消防の演習の場合のほか使用してはならない。

2 消火栓等を、消防の演習に使用するときは、管理者の指定する町職員の立会いを要する。

(水道使用者等の管理上の責任)

第21条 水道使用者等は、善良な管理者の注意をもって、水が汚染し、又は漏水しないよう、給水装置を管理し、異状があるときは、直ちに管理者に届け出なければならない。

2 前項において修繕を必要とするときは、その修繕に要する費用は、水道使用者等の負担とする。ただし、管理者が必要と認めたときは、これを徴収しないことができる。

3 第1項の管理義務を怠ったために生じた損害は、水道使用者等の責任とする。

(給水装置及び水質の検査)

第22条 管理者は、給水装置又は供給する水の水質について、水道使用者等から請求があったときは、検査を行い、その結果を請求者に通知する。

2 前項の検査において、特別の費用を要したときは、その実費額を徴収する。

第4章 料金及び手数料等

(料金の支払義務)

第23条 水道料金(以下「料金」という。)は、水道の使用者から徴収する。

2 共用給水装置によって水道を使用する者は、料金の納入について連帯責任を負うものとする。

(料金)

第24条 料金は、別表第1のとおりとする。

(料金の算定)

第25条 料金は、定例日(料金算定の基準日としてあらかじめ、管理者が、定めた日をいう。)に、メーターの点検を行い、その日の属する月分として算定する。ただし、やむを得ない理由があるときは、管理者は、定例日以外の日に点検を行うことができる。

(使用水量及び用途の認定)

第26条 管理者は、次の各号の一に該当するときは、使用水量及びその用途を認定する。

(1) メーターに異常があったとき。

(2) 料率の異なる2種以上の用途に水道を使用するとき。

(3) 使用水量が不明のとき。

(4) 共用給水装置により、水道を使用するとき。

(特別な場合における料金の算定)

第27条 月の中途において水道の使用を開始し、又は中止したときは、その料金は1箇月分として算定する。

2 月の中途においてその用途に変更があった場合は、その使用日数の多い料率を適用する。

(臨時使用の場合の概算料金の前納)

第28条 工事その他の理由により、一時的に水道を使用する者は、水道の使用の申込みの際、管理者が定める概算料金を前納しなければならない。ただし、管理者が、その必要がないと認めたときは、この限りではない。

2 前項の概算料金は、水道の使用をやめたとき、清算する。

(料金の徴収方法)

第29条 料金は、納入通知書により毎月徴収する。ただし、管理者は必要があると認めたときは、まとめて徴収することができる。

2 給水装置の使用を廃止し、又は中止した場合の料金は、随時これを徴収する。

(手数料)

第30条 手数料は、別表第2のとおりとし、申込者から申込みの際、これを徴収する。ただし、管理者が特別の理由があると認めた申込者からは、申込後、徴収することができる。

(加入負担金)

第31条 給水装置の新設又は改造工事(メーターの口径を増す場合に限る。以下同じ。)の申込者は、加入負担金を納入しなければならない。

2 加入負担金の金額は、別表第3のとおりとする。ただし、改造工事申込みの場合は、新口径と旧口径にかかる金額との差額とする。

3 加入負担金は、給水工事申込みの際、給水装置の所有者から徴収する。

4 既納の加入負担金は、特別の場合を除くほかは還付しない。

(料金、手数料等の軽減又は免除)

第32条 管理者は、公益上その他特別の理由があると認めたときは、この条例によって納付しなければならない料金、手数料、加入負担金、その他の費用を軽減、免除又は延納することができる。

第5章 管理

(給水装置の検査等)

第33条 管理者は、水道の管理上必要があると認めたときは、給水装置を検査し、水道使用者に対し、適当な措置を指示することができる。

(給水装置の基準違反に対する措置)

第34条 管理者は、水の供給を受ける者の給水装置の構造及び材質が、水道法施行令(昭和32年政令第336号)第6条に規定する給水装置の構造及び材質の基準に適合していないときは、その者の給水契約の申込みを拒み、又はその者が給水装置をその基準に適合させるまでの間、その者に対する給水を停止することができる。

2 管理者は、水の供給を受ける者の給水装置が、指定給水装置工事事業者の施行した給水装置工事に係るものでないときは、その者の給水契約の申込みを拒み、又はその者に対する給水を停止することができる。ただし、法第16条の2第3項の厚生省令で定める給水装置の軽微な変更であるとき、又は当該給水装置の構造及び材質がその基準に適合していることを確認したときは、この限りではない。

(給水の停止)

第35条 管理者は、次の各号の一に該当するときは、水道の使用者に対し、その理由の継続する間、給水を停止することができる。

(1) 水道の使用者が、第10条の工事費、第21条第2項の修繕費、第24条の料金を指定期限内に納入しないとき。

(2) 水道の使用者が、正当な理由がなくて、第25条の使用水量の計量、又は第33条の検査を拒み、又は妨げたとき。

(3) 給水栓を、汚染のおそれのある器物又は施設と連絡して使用する場合において、警告を発しても、なお、これを改めないとき。

(給水装置の切り離し)

第36条 管理者は、次の各号の一に該当する場合で、水道の管理上必要があると認めたときは、給水装置を切り離すことができる。

(1) 給水装置所有者が、90日以上所在が不明で、かつ、給水装置の使用者がないとき。

(2) 給水装置が、使用中止の状態にあって、将来使用の見込みがないと認めたとき。

第6章 貯水槽水道

(町の責務)

第37条 管理者は、貯水槽水道(法第14条第2項第5号に定める貯水槽水道をいう。以下同じ。)の管理に関し必要があると認めるときは、貯水槽水道の設置者に対し、指導、助言及び勧告を行うことができるものとする。

2 管理者は、貯水槽水道の利用者に対し、貯水槽水道の管理等に関する情報提供を行うものとする。

(設置者の責務)

第38条 貯水槽水道のうち簡易専用水道(法第3条第7項に定める簡易専用水道をいう。次項において同じ。)の設置者は、法第34条の2の定めるところにより、その水道を管理し、及びその管理の状況に関する検査を受けなければならない。

2 前項に定める簡易専用水道以外の貯水槽水道の設置者は、別に定めるところにより、当該貯水槽水道を管理し、及びその管理の状況に関する検査を行うよう努めなければならない。

第7章 補則

(委任)

第39条 この条例の施行に関し必要な事項は、管理者が定める。

第8章 罰則

(過料)

第40条 町長は、次の各号の一に該当する者に対し、5万円以下の過料を科することができる。

(1) 第5条の承認を受けないで、給水装置を新設、改造、修繕(法第16条の2第3項の厚生省令で定める給水装置の軽微な変更を除く。)又は撤去した者

(2) 正当な理由がなくて、第17条第2項のメーターの設置、第25条の使用水量の計量、第33条の検査、又は第35条の給水の停止を拒み、又は妨げた者

(3) 第21条第1項の給水装置の管理義務を著しく怠った者

(料金を免れた者に対する過料)

第41条 町長は、詐欺その他、不正の行為によって第24条の料金、又は第30条の手数料の徴収を免れた者に対し、徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料を科することができる。

1 この条例は、平成10年4月1日から施行する。

2 印南町簡易水道管理及び使用条例(昭和47年条例第3号。以下「廃止前の条例」という。)は、廃止する。

3 この条例施行の際、廃止前の条例によってなされた承認、検査、その他の処分又は申込み、届出、その他の手続きは、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

(平成11年条例第3号)

この条例は、平成11年4月1日から施行する。

(平成12年条例第3号)

(施行期日)

1 この条例は、平成12年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(平成14年条例第35号)

この条例は、平成15年4月1日から施行する。

(平成18年条例第20号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成21年条例第11号)

(施行期日)

1 この条例は、平成21年10月1日(以下「施行日」という。)から施行する。

(経過措置)

2 改正後の印南町水道事業給水条例第24条の規定は、施行日以後の使用に係る料金について適用し、施行日前の使用に係る料金についてはなお、従前の例による。

(平成26年条例第4号)

(施行期日)

1 この条例は、平成26年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 改正後の印南町水道事業給水条例第24条の規定は、平成26年5月分の使用料から適用し、4月分の使用料については、なお従前の例による。

(平成29年条例第8号)

この条例は、平成29年4月1日から施行する。

(平成31年条例第8号)

(施行期日)

1 この条例は、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律(平成24年法律第68号)附則第1条第2号に掲げる規定の施行の日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の第24条の規定にかかわらず、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)前から継続して供給している水道の使用で、施行日から施行日の属する月末までの間に料金の支払を受ける権利が確定するものに係る料金については、なお従前の例による。

(令和元年条例第8号)

この条例は、令和元年10月1日から施行する。

(令和5年条例第10号)

この条例は、令和5年4月1日から施行する。

別表第1(第24条関係)

印南町水道従量料金

種別

料率

用途

基本料金(一箇月につき)

超過料金

(1立方メートルにつき)

水量

料金

専用栓

一般用

10立方メートルまで

1,100円

134円

官公署・学校用

10立方メートルまで

1,100円

134円

倉庫・車庫・事務所

5立方メートルまで

774円

134円

工事その他臨時用

1立方メートルにつき

543円

営農用(事業実施地区に限る)

1立方メートルにつき

110円

別表第2(第30条関係)

給水装置工事事業者指定手数料

1件につき 10,000円

給水装置工事事業者更新手数料

1件につき 10,000円

別表第3(第31条関係)

印南町水道加入負担金

区分

金額

口径13ミリメートル

88,000円

口径20ミリメートル

207,900円

口径25ミリメートル

324,500円

口径30ミリメートル

467,500円

口径40ミリメートル

832,700円

口径50ミリメートル

1,301,300円

口径75ミリメートル

2,928,200円

印南町水道事業給水条例

平成10年3月23日 条例第7号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第11編
沿革情報
平成10年3月23日 条例第7号
平成11年2月26日 条例第3号
平成12年3月23日 条例第3号
平成14年12月20日 条例第35号
平成18年6月26日 条例第20号
平成21年3月23日 条例第11号
平成26年3月26日 条例第4号
平成29年3月22日 条例第8号
平成31年3月22日 条例第8号
令和元年9月20日 条例第8号
令和5年3月24日 条例第10号