○印南町町道の構造の技術的基準等を定める条例
平成25年3月26日
条例第10号
(1) 歩道 専ら歩行者の通行の用に供するために、縁石線又は柵その他これに類する工作物により区画して設けられる道路の部分をいう。
(2) 車道 専ら車両の通行の用に供することを目的とする道路の部分をいう。
(3) 車線 一縦列の自動車を安全かつ円滑に通行させるために設けられる帯状の車道の部分をいう。
(4) 路肩 道路の主要構造部を保護し、又は車道の効用を保つために、車道又は歩道に接続して設けられる帯状の道路の部分をいう。
(5) 側帯 車両の運転者の視線を誘導し、及び側方余裕を確保する機能を分担させるために、車道に接続して設けられる路肩の部分をいう。
(6) 停車帯 主として車両の停車の用に供するために設けられる帯状の車道の部分をいう。
(7) 路上施設 道路の附属物(共同溝及び電線共同溝を除く。)で歩道、又は路肩に設けられるものをいう。
(8) 都市部 市街地を形成している地域又は市街地を形成する見込みの多い地域をいう。
(9) 地方部 都市部以外の地域をいう。
(10) 計画交通量 道路構造令(昭和45年政令第320号。以下「令」という。)第2条第21号に規定する計画交通量をいう。
(11) 設計速度 道路の設計の基礎とする自動車の速度をいう。
(12) 視距 車線(車線を有しない道路にあっては、車道。以下この号において同じ。)の中心線上1.2メートルの高さから当該車線の中心線上にある高さ10センチメートルの物の頂点を見通すことができる距離を当該車線の中心線に沿って測った長さをいう。
(道路の区分)
第3条 町道の区分は、令第3条に定めるところによる。
(車線等)
第4条 車道(停車帯その他規則で定める部分を除く。)は、車線により構成されるものとする。ただし、第3種第5級の道路にあっては、この限りでない。
2 道路の区分及び地形の状況に応じ、計画交通量が次の表の設計基準交通量(自動車の最大許容交通量をいう。以下同じ。)の欄に掲げる値以下である道路の車線の数は、2とする。
区分 | 地形 | 設計基準交通量(単位 1日につき台) | |
第3種 | 第2級 | 平地部 | 9,000 |
第3級 | 平地部 | 8,000 | |
山地部 | 6,000 | ||
第4級 | 平地部 | 8,000 | |
山地部 | 6,000 |
区分 | 地形 | 1車線当たりの設計基準交通量(単位 1日につき台) | |
第3種 | 第2級 | 平地部 | 9,000 |
山地部 | 7,000 | ||
第3級 | 平地部 | 8,000 | |
山地部 | 6,000 | ||
第4級 | 山地部 | 5,000 |
4 車線の幅員は、道路の区分に応じ、次の表の車線の幅員の欄に掲げる値とするものとする。ただし、第3種第2級の普通道路(令第3条第6項に規定する普通道路をいう。以下同じ。)にあっては、交通の状況により必要がある場合においては、同欄に掲げる値に0.25メートルを加えた値と、第3級の小型道路(同項に規定する小型道路をいう。以下同じ。)にあっては、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、同欄に掲げる値から0.25メートルを減じた値とすることができる。
区分 | 車線の幅員(単位 メートル) | ||
第3種 | 第2級 | 普通道路 | 3.25 |
小型道路 | 2.75 | ||
第3級 | 普通道路 | 3 | |
小型道路 | 2.75 | ||
第4級 | 2.75 |
5 第3種第5級の普通道路の車道の幅員は、4メートル以上とするものとする。ただし、当該普通道路の計画交通量が極めて少なく、かつ、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合又は第26条の規定により車道に狭窄部を設ける場合においては、3メートル以上とすることができる。
(路肩)
第5条 道路には、車道に接続して、路肩を設けるものとする。ただし、停車帯を設ける場合においては、この限りでない。
区分 | 車道の左側に設ける路肩の幅員(単位 メートル) | |||
第3種 | 第2級から第4級まで | 普通道路 | 0.75 | 0.5 |
小型道路 | 0.5 | |||
第5級 | 0.5 |
3 車道の右側に設ける路肩の幅員は、0.5メートル以上とするものとする。
4 第3種(第5級を除く。)の普通道路のトンネルの車道に接続する路肩の幅員は、0.5メートルまで縮小することができる。
5 歩道を設ける道路にあっては、道路の主要構造部を保護し、又は車道の効用を保つために支障がない場合においては、車道に接続する路肩を設けず、又はその幅員を縮小することができる。
6 道路の主要構造部を保護するため必要がある場合においては、歩道に接続して、路端寄りに路肩を設けるものとする。
(停車帯)
第6条 停車帯を設ける場合においては、その幅員は、2.5メートルとするものとする。ただし、自動車の交通量のうち大型の自動車の交通量の占める割合が低いと認められる場合においては、1.5メートルまで縮小することができる。
(歩道)
第7条 歩行者の交通量が多い第3種(第5級を除く。)の道路には、その各側に歩道を設けるものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。
2 第3種の道路(前項に規定する道路を除く。)には、安全かつ円滑な交通を確保するため必要がある場合においては、歩道を設けるものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。
3 歩道の幅員は、歩行者の交通量が多い道路にあっては3.5メートル以上、その他の道路にあっては2メートル以上とするものとする。
5 歩道の幅員は、当該道路の歩行者の交通の状況を考慮して定めるものとする。
(歩行者の滞留の用に供する部分)
第8条 歩道には、横断歩道、乗合自動車停車所等に係る歩行者の滞留により歩行者又は自転車の安全かつ円滑な通行が妨げられないようにするため必要がある場合においては、主として歩行者の滞留の用に供する部分を設けるものとする。
区分 | 設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | ||
第3種 | 第2級 | 60 | 50又は40 |
第3級 | 60、50又は40 | 30 | |
第4級 | 50、40又は30 | 20 | |
第5級 | 40、30又は20 |
(車道の屈曲部)
第10条 車道の屈曲部は、曲線形とするものとする。ただし、緩和区間(車両の走行を円滑ならしめるために車道の屈曲部に設けられる一定の区間をいう。以下同じ。)又は第26条の規定により設けられる屈曲部については、この限りでない。
設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 曲線半径(単位 メートル) | |
60 | 150 | 120 |
50 | 100 | 80 |
40 | 60 | 50 |
30 | 30 | |
20 | 15 |
(曲線部の片勾配)
第12条 車道及び車道に接続する路肩の曲線部には、曲線半径が極めて大きい場合を除き、当該道路の設計速度、曲線半径、地形の状況等を勘案し、10パーセント以下で適切な値の片勾配を付するものとする。
(曲線部の車線等の拡幅)
第13条 車道の曲線部においては、設計車両(令第4条第2項の設計車両をいう。)及び当該曲線部の曲線半径に応じ、車線(車線を有しない道路にあっては、車道)を適切に拡幅するものとする。
(緩和区間)
第14条 車道の屈曲部には、緩和区間を設けるものとする。
2 車道の曲線部において片勾配を付し、又は拡幅をする場合においては、緩和区間においてすりつけをするものとする。
設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 緩和区間の長さ(単位 メートル) |
60 | 50 |
50 | 40 |
40 | 35 |
30 | 25 |
20 | 20 |
(視距等)
第15条 視距は、当該道路の設計速度に応じ、次の表の右欄に掲げる値以上とするものとする。
設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 視距(単位 メートル) |
60 | 75 |
50 | 55 |
40 | 40 |
30 | 30 |
20 | 20 |
2 車線の数が2である道路(対向車線を設けない道路を除く。)においては、必要に応じ、自動車が追越しを行うのに十分な見通しの確保された区間を設けるものとする。
区分 | 設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 縦断勾配(単位 パーセント) | ||
第3種 | 普通道路 | 60 | 5 | 8 |
50 | 6 | 9 | ||
40 | 7 | 10 | ||
30 | 8 | 11 | ||
20 | 9 | 12 | ||
小型道路 | 60 | 8 | ||
50 | 9 | |||
40 | 10 | |||
30 | 11 | |||
20 | 12 |
(縦断曲線)
第17条 車道の縦断勾配が変移する箇所には、縦断曲線を設けるものとする。
2 縦断曲線の半径は、当該道路の設計速度及び当該縦断曲線の曲線形に応じ、次の表の縦断曲線の半径の欄に掲げる値以上とするものとする。
設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 縦断曲線の曲線形 | 縦断曲線の半径(単位 メートル) |
60 | 凸形曲線 | 1,400 |
凹形曲線 | 1,000 | |
50 | 凸形曲線 | 800 |
凹形曲線 | 700 | |
40 | 凸形曲線 | 450 |
凹形曲線 | 450 | |
30 | 凸形曲線 | 250 |
凹形曲線 | 250 | |
20 | 凸形曲線 | 100 |
凹形曲線 | 100 |
3 縦断曲線の長さは、当該道路の設計速度に応じ、次の表の右欄に掲げる値以上とするものとする。
設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 縦断曲線の長さ(単位 メートル) |
60 | 50 |
50 | 40 |
40 | 35 |
30 | 25 |
20 | 20 |
(舗装)
第18条 車道、車道に接続する路肩及び歩道は、舗装するものとする。ただし、交通量が極めて少ない等特別の理由がある場合においては、この限りでない。
2 車道及び側帯の舗装は、その設計に用いる自動車の輪荷重の基準を49キロニュートンとし、計画交通量、自動車の重量、路床の状態、気象状況等を勘案して、自動車の安全かつ円滑な交通を確保することができるものとして規則で定める基準に適合する構造とするものとする。ただし、自動車の交通量が少ない場合その他の特別の理由がある場合においては、この限りでない。
(横断勾配)
第19条 車道及び車道に接続する路肩には、片勾配を付する場合を除き、路面の種類に応じ、次の表の右欄に掲げる値を標準として横断勾配を付するものとする。
路面の種類 | 横断勾配(単位 パーセント) |
前条第2項に規定する基準に適合する舗装道 | 1.5以上2以下 |
その他 | 3以上5以下 |
2 歩道には、2パーセントを標準として横断勾配を付するものとする。
(合成勾配)
第20条 合成勾配(縦断勾配と片勾配又は横断勾配とを合成した勾配をいう。以下同じ。)は、当該道路の設計速度に応じ、次の表の右欄に掲げる値以下とするものとする。ただし、設計速度が1時間につき30キロメートル又は20キロメートルの道路にあっては、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、12.5パーセント以下とすることができる。
設計速度(単位 1時間につきキロメートル) | 合成勾配(単位 パーセント) |
60 | 10.5 |
50 | 11.5 |
40 | |
30 | |
20 |
(排水施設)
第21条 道路には、排水のため必要がある場合においては、側溝、街渠、集水ますその他の適当な排水施設を設けるものとする。
(平面交差又は接続)
第22条 道路は、駅前広場等特別の箇所を除き、同一箇所において同一平面で5以上交会させてはならない。
2 道路が同一平面で交差し、又は接続する場合においては、必要に応じ隅角部を切り取り、かつ、適当な見通しができる構造とするものとする。
(鉄道等との平面交差)
第23条 道路が鉄道又は軌道法(大正10年法律第76号)による新設軌道(以下「鉄道等」という。)と同一平面で交差する場合においては、その交差する道路は次に定める構造とするものとする。
(1) 交差角は、45度以上とすること。
(2) 踏切道の両側からそれぞれ30メートルまでの区間は、踏切道を含めて直線とし、その区間の車道の縦断勾配は、2.5パーセント以下とすること。ただし、自動車の交通量が極めて少ない箇所又は地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない箇所については、この限りでない。
(3) 見通し区間の長さ(線路の最縁端軌道の中心線と車道の中心線との交点から、軌道の外方車道の中心線上5メートルの地点における1.2メートルの高さにおいて見通すことができる軌道の中心線上当該交点からの長さをいう。)は、踏切道における鉄道等の車両の最高速度に応じ、次の表の右欄に掲げる値以上とすること。ただし、踏切遮断機その他の保安設備が設置される箇所又は自動車の交通量及び鉄道等の運転回数が極めて少ない箇所については、この限りでない。
踏切道における鉄道等の車両の最高速度(単位 1時間につきキロメートル) | 見通し区間の長さ(単位 メートル) |
50未満 | 110 |
50以上70未満 | 160 |
70以上80未満 | 200 |
80以上90未満 | 230 |
90以上100未満 | 260 |
100以上110未満 | 300 |
110以上 | 350 |
(待避所)
第24条 第3種第5級の道路には、次に定めるところにより、待避所を設けるものとする。ただし、交通に及ぼす支障が少ない道路については、この限りでない。
(1) 待避所相互間の距離は、300メートル以内とすること。
(2) 待避所相互間の道路の大部分が待避所から見通すことができること。
(3) 待避所の長さは、20メートル以上とし、その区間の車道の幅員は、5メートル以上とすること。
(交通安全施設)
第25条 交通事故の防止を図るため必要がある場合においては、柵、照明施設、視線誘導標、緊急連絡施設その他これらに類する施設で規則で定めるものを設けるものとする。
(凸部、狭窄部等)
第26条 主として近隣に居住する者の利用に供する第3種第5級の道路には、自動車を減速させて歩行者又は自転車の安全な通行を確保する必要がある場合においては、車道及びこれに接続する路肩の路面に凸部を設置し、又は車道に狭窄部若しくは屈曲部を設けるものとする。
(自動車駐車場等)
第27条 安全かつ円滑な交通を確保し、又は公衆の利便に資するため必要がある場合においては、自動車駐車場、自転車駐車場、乗合自動車停車所、非常駐車帯その他これらに類する施設で規則で定めるものを設けるものとする。
(防護施設)
第28条 落石、崩壊、波浪等により交通に支障を及ぼし、又は道路の構造に損傷を与えるおそれがある箇所には、柵、擁壁その他の適当な防護施設を設けるものとする。
(トンネル)
第29条 トンネルには、安全かつ円滑な交通を確保するため必要がある場合においては、当該道路の計画交通量及びトンネルの長さに応じ、適当な換気施設を設けるものとする。
2 トンネルには、安全かつ円滑な交通を確保するため必要がある場合においては、当該道路の設計速度等を勘案して、適当な照明施設を設けるものとする。
3 トンネルにおける車両の火災その他の事故により交通に危険を及ぼすおそれがある場合においては、必要に応じ、通報施設、警報施設、消火施設その他の非常用施設を設けるものとする。
(橋、高架の道路等)
第30条 橋、高架の道路その他これらに類する構造の道路は、鋼構造、コンクリート構造又はこれらに準ずる構造とするものとする。
2 前項に規定するもののほか、橋、高架の道路その他これらに類する構造の道路の構造の基準(法第30条第1項第12号に掲げる事項に係る部分を除く。)に関し必要な事項は、規則で定める。
(道路標識の寸法)
第33条 町道に設ける道路標識の寸法は、交通の安全と円滑を図ることを旨として規則で定める。
附則
この条例は、平成25年4月1日から施行する。